心の章

今回は「心の章」。人間の心について考えていこうと思います。
心とは何かという深淵な問いから始まり、心を学ぶべき理由や学ぶためのガイドも示せればと考えていますので、よろしくお願いします!

心とは何だろうか

まず心とは何か考えたことがありますか?

辞書的な意味では、

”人間の理性・知識・感情・意志などの働きのもとになるもの。また、働きそのものをひっくるめていう。精神。心情。”

goo国語辞書

すなわち人間の目に見えない部分、物質的でない働き全般のことを指します。

なので心と一口に言っても感情や意識、意志、記憶、知識等を含めた多層的な概念で、かなり複雑な構造でかつ目に見えないため、一つの切り口から見てもその実態を掴むのは難しいです。

この心の章では、「心とは何ぞや?」ということを多角的に見ていきます。

実際に自分で考えて学び、現実に当てはめて実践することが心の理解を深めていく一番の方法だと思いますのでそのきっかけになれば嬉しいです。よろしくお願いします。

なぜ心を学ぶのか

なぜ心を学ぶのか。

まず大前提としては、この立志塾のテーマである「志を立てるのに必要な自己理解を深めるため」ですが、下記のような複合的な理由も挙げられます。

 あらゆるものの土台になるため

社会は心の働きが元となって動いています。関わり合う人たちの心がもつれ合って一つの社会を成り立たせていると言ってもいいでしょう。どのような技術・システムも扱う人の心次第で毒にも薬にもなりうるのです。一人ひとりが心の理解を深めて研鑽していくことがより善い社会を創ることに繋がります。

 人とは何かという問いに向き合うため

近年の著しい技術発展に伴い、AI 1、遺伝子操作(デザイナーズベイビー2など)、VR/AR3、サイボーグ化4、マイクロチップ、ナノテクノロジーなどの先端テクノロジーは、人間らしさについての問いを私たちに突きつけています人間にとって本当の幸せとは何か、どう生きるべきなのかを真剣に考えなければディストピア5になりかねない状況です。

 他者の幸福に貢献するため

人間は社会的動物であり、他者の幸せに貢献することで自分の幸福にも繋がります。心についての理解を深めることでより本質的な貢献とは何かを考えることができ、実践と改善をしていけるのです。

 プロジェクトや共同体の運営をより円滑にするため

心の働きについて理解を深めることで、適切なコミュニケーションを行い、目標達成に向けたチームビルディングの質を高めることができます。組織・共同体運営がより円滑になり、より大きな志を目指して発展することができるでしょう。


私たちの生きる社会では、どんな文化であれ心を始まりとして成り立っています。

もちろん心の働きはパターン化されたり答えのあるものではなく、各個人に依るところが大きいです。どんな人生を歩んできたのか、どんな価値観を持ちどのように世界を解釈しているのか、置かれた文化や規範は何かなど多くの要素が絡み合ってその人の心を構成しています。また、時期や状況によって目的や価値観も変化するため、どの場合にも当てはまるような完璧な統一理論はあり得ません(が共通の善に向かっていく流れのような性質はあると個人的には思っています)。

だからこそ、多くの視点を獲得しながら相手とのコミュニケーションを通してその人の心を知っていくこと、学ぶことを続けていく必要があるのです。

次項では心の理解を深めていくための切り口を考えていきます(個別の記事を作っていきます!)。

心を学ぶための視点

歴史的に人が心とどう向き合ってどう捉えてきたのか

 生命、人類としての心の歴史

・進化生物学(生物としての脳機能や遺伝的特質)

・進化人類学

・進化心理学

 西洋の心の歴史(聖書や哲学)

・キリスト教以前の哲学

・ユダヤ教

・キリスト教

・イスラム教

・中世(ルネサンス)以降の哲学

・フロイト、ユングなどの精神分析

 東洋の心の歴史(仏教、儒教、神道)

 ・ゾロアスター教

 ・ヴェーダ(3000年前編纂、それ以前の口伝が本質。文字化されたのはごく一部)

 ・仏教

 ・ヨーガ

・道教

 ・儒教

 ・神道

 ・武士道

先住民系の哲学思想

 ・アニミズム

・ネイティブアメリカン

・ポリネシアン

・縄文文化

科学的に見る心

 ・心理学(実験心理学以降のもの)

 ・脳科学(脳の仕組み、脳波、ホルモン、自律神経)

心と外界(周囲の環境や体環境)の関係性

・体の健康と心の健康の相関関係

・腸内細菌(第二の脳)

・先天的影響(遺伝や血液型など)

・性差について

・環境からの影響(風景、音、気温、空気、周辺生物、危険、香り、放射線、電磁波、文化、情報)

・人からの影響(人間関係、類友、ミラーニューロン、マイクロバイオーム、同調圧力)

・人間以外の存在の心について

まとめ

今回は「心」についてざっくりと概観を見ていきました。

ありとあらゆる文化、宗教、哲学で、人間は心について考え続けてきた歴史があります。

捉えどころが難しいですが、確かに全員が持っている(はず…哲学的ゾンビ6でなければ)ものであり、絶対に向き合うべき根本です。

自分の興味ある分野、切り口から、心について学んでいき、この世界でどう生きていくのかみんなで哲学していけたらと思います。

深淵な心の世界への旅路を一緒に進んでいきましょう!

他にもこんな視点や切り口があるやろ〜!という意見なども組み込めればと思いますので気軽にご意見をお待ちしています。

最後までお読みいただきありがとうございました!

引き続きよろしくお願いします。

おまけ(おすすめの書)

  1. Artificial Intelligenceの略称で人工知能と訳される。人間の行っていた知的活動を行うコンピュータシステム。
  2. 遺伝子操作を施された人間の赤ん坊のこと。
  3. Virtual Reality(仮想現実)/Augmented Reality(拡張現実)
  4. 脳のネット接続や身体能力を拡張する機械を生身の肉体と置き換えるなど身体改造をイメージしがちだが、スマートホンなども脳機能の外部化なためサイボーグ化と呼ばれることもある。
  5. ユートピア(理想郷と訳される)の反対となる概念で、荒廃した(物理的だけでなく心理的な側面も含む)破滅的な未来像のことを指す
  6. 思考実験の一つ。相手の反応が機械的なものなのか自由意志によるものなのか区別することはできないため、他者に意識や心があることは決して知り得ない。

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