哲学的な話 ~徳とは何かについて~

徳のある人は

自分の徳を意識しない

それは徳が

身についているからだ

徳のない人は

徳を意識するため、

なかなか身につかない

だから、
最上の徳は無為であり、
わざとらしいところがない。

低級な徳は有為であり、
わざとらしいところがある。

老子

 

 

優れた科学者を生み出すのは

知性だと人は言う。

彼らは間違っている。

それは人格である。

 

- アインシュタイン -

 

抽象概念について持論を語るシリーズ。

本日はとは何ぞやということを話していきたいと思います。

(意見があればコメントでもTwitterでもどしどし送ってほしいです)

 

徳についてブリタニカさんのが秀逸だったので長々と引用(笑)

哲学,宗教の中心的課題の一つ。倫理的,道徳的善に対する意志の恒常的志向性,ないしは善を実現する恒常的能力をいう。したがってそれがみずからの修練によるものであるか否かを問わず身についたものでなければならない。プラトンは徳を有益と結びつけて論じ,賢明,剛毅,節制,正義の四つの徳をあげている。キリスト教哲学でこれら枢要徳としての倫理徳に,神との関係に立つ三つの対神徳 (信仰,希望,愛) を加えた。儒教では仁,義,礼,智,信,父子の親,君臣の義,夫婦の別,長幼の序,朋友の信などいわゆる五倫五常を総称して徳という。アリストテレスは倫理的な卓越性 (徳) は本性的に与えられているのではなく,行為の習慣化によって生じる状態 (ヘクシス) とし,中庸において成立する行為選択の状態を徳とする (たとえば恐怖と平然の中庸としての勇敢) 。ストア派は理性的自然的生活を徳とし,エピクロス派は真に快の何たるかを洞察する能力を徳としている。近代以後では欲望を正しい知識と合致させようとする意志のうちに徳をみるメランヒトンの規定や,徳を義務に従う道徳的強さとするカントの見解が代表的である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

 

徳とはすなわち、普遍的な善に向かう考え方や能力のことです。
それが身についた人(老子が言う無為)は、
いわゆる徳が高いと言われる人です。
(無為とは人為の対義語。意識しないでもそういう振る舞いになること)
上の引用にもある通り、徳については東洋、西洋問わずに語られています。
なぜそれほどまでに徳が重要なのか。
ここからは僕の意見です。
徳というのは何をするにしても必要となる土台だからだと思っています。
人の行動原理とでもいうのでしょうか。
どんな行動も、根本に徳がなく、心がこもっていなければ、
偽善になってしまうと思うんです。
カントも定言命法以外の動機は偽善だと言っています。
定言命法とは、何の条件もなしに正しいこと。対義語の仮言命法は条件付き。もし~なら~するといったもの)
なのでビジネス書でよく言われるような
とにかくギブ&ギブや!とか
信頼の時代や!信頼貯金!とか
なにか打算的になると徳とは言えない感じ。
徳の雰囲気として僕がイメージしているのは土壌です。
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土壌となる徳を、
肥料など(知識や経験からくる習慣)で耕し、
土壌に比例して種(志や夢)は大きく育ちます。
功利主義で有名なジョン・スチュアート・ミルは、
「人間は木に似ている」と言いました。
その人に合った環境でのびのびと育てることで幸福は最大化すると。
僕も似たようなイメージですが、ミルのいう環境というのは外部要因です。
僕は外部の環境よりも自身の中にある徳によって、人生の充実度は変わってくると思います。
そして土壌が肥えることで、より大きな夢や志に向かえ、人を巻き込む器になれると!
いや、トクトクうるせえな、バーゲンセールか!!
と思われてそうなので具体例を挙げたいんですが、それは仁や愛と呼ばれる思いやりの深さだったり、義という正しさだったり、とにかく抽象的(笑)
でも絶対に必要なものです。
科学だけでは答えられない問が溢れているから。客観的なものを使うのはいつだって主観です。
主観が整わなければ、どれだけ有用な科学も間違った方向に進みかねません。
ナイフがステーキを切るのにも、人を殺すのにも使えるように。
僕はその整った主観である徳武士道という形で捉えていきたいとも考えてます!

mutimutinoti.hatenablog.com

↑ 武士道について書きました!気合い入れて書いたので読んでください(笑)

その辺の話も今後どんどん掘り下げていきたいと考えてます。
まとめ
  • 徳とは人間の行動の基本となる土壌
  • 土壌を肥やすことが器を大きくする
  • 徳に比例して志や夢も大きくなる
徳の深い人間に俺はなる! ドンッ!
これはあくまで僕の考えなので
何か意見あれば遠慮なく言ってくれると嬉しいです。
最後まで読んでいただき誠に感謝です!

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